未曾有の災害に皇室・宮内省はどのように対応したか
関東大震災と皇室・宮内省
堀口 修(大正大学教授)著
A5判並製カバー装
212頁
定価 4,400円(本体4,000円+税10%)
ISBN978-4-902416-32-9
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大正12(1923)年9月1日に発生した関東大震災当時の日本は、いわゆる"大正デモクラシー"の状況下にあり、政治・経済・思想文化が大きく揺れ動き、新たな社会のあり方を模索していた時代であった。そのような時代状況の中で、皇室・宮内省もそのあり方をめぐり危機意識を抱き、国民との結びつきを強く意識するようになった。そのような課題意識の反映のひとつとして、貞明皇后の強い意向を受けて関東大震災時に展開した罹災者への救護・救療活動があった。
本書は、当時の皇室と宮内省の救護・救療活動をめぐる対応と施策がどのようなものであったか、宮内庁に残る史資料を駆使して詳細に明らかにして、将来起こるうることが懸念される大規模災害への対策を考えるうえでくみ取るべき経験、情報としていかなるものがあるかを示唆する。
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