領台初期の台湾社会の諸相を描出した史料群の第二弾!


『領台初期の台湾社会』 ─台湾総督府文書が語る原像(U)―
中京大学社会科学研究所台湾史料研究会〔編〕
A5判上製・カバー装
576頁
定価 8,360円(本体7,600円+税10%)
ISBN978-4-902416-13-8
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日清戦争後台湾を領有した明治政府は、自立化した領域としての統治を目指した施策を模索した。そのために明治28(1895)年設置された台湾総督府は、台湾の実態を正確・詳細に把握することに努め、さまざまな実態調査を行った。その調査は、社会の実態、宗教や習慣、衛生医療、教育、農業、茶業、水産業、塩業などの産業、都市構造から陸運・水運・海運・港湾・橋梁等の産業基盤、流通など、あらゆる分野に及ぶ膨大なものだった。
本書は、第1章阿片、第2章民情・水産・産業、第3章衛生・ペスト・獣疫の3章から構成され、当該分野の施策を実地視察して、運用の問題点を把握し、より円滑な政策遂行のための方策を建言したもので、歴史学的・民俗学的・人類学的・社会学的資料として極めて価値が高いばかりでなく、台湾統治史研究にとっても貴重なものである。
第1巻同様、各史料には解説を付し、読者が当該史料の背景や内容を理解する手がかりとしている。


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