3・11の複合災害は既存の思考の枠組みにどのような変容をもたらしたのか?
『パラダイムは変わったのか』 −3・11と日本のこれから−
石堂典秀・中京大学社会科学研究所編
A5判並製カバー装
240頁
定価 1,760円(本体1,600円+税10%)
ISBN978-4-902416-26-8
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東日本大震災から1年が経過したが、未だに3000人を超える方が行方不明という悲痛な現実がある。この大震災と原発事故の発生によって、日本社会は未曾有の問題に直面し、復興と事態の収束に向けて取り組むべき課題が山積しているにもかかわらず、政治・行政は一向に進んでいないようにも見受けられる。また、原発をめぐる「安全神話」の崩壊にみられるように、日本社会において基本的な前提とされていたことが次々と崩れ去ってきている。本書は、2011年11月16日に開催された『3・11 日本のこれから―「神話」の崩壊をこえて―』と題するフォーラムを踏まえ、このような現状を前に中京大学社会科学研究所に結集する研究者も何らかの発言をすべきであろうという発意のもとに、各専門分野の立場からの基本的視座を提示した示唆に富む論考である。
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