【鹿児島県歴史資料センター黎明館開館20周年記念出版】

我が国に近代西洋医学の礎を築いた英国人医師の波乱に富んだ生涯を辿り、歴史研究者に留まらず、医学関係、異文化交流に関心を寄せる人びとに鮮烈な感銘を与える一冊。 史料的・知的価値に加え、美しい翻訳による叙情的な豊潤さを含む“不朽の書簡集” オンデマンド版にて復刊!


幕末維新を駈け抜けた英国人医師
―甦る「ウィリアム・ウィリス文書」―
【オンデマンド版】

鹿児島県歴史資料センター黎明館所蔵
大山瑞代(訳)
吉良芳恵(解説)
菊判並製
総頁900頁
本体14,000円(税別)
ISBN4-902416-33-6

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 ウィリアム・ウィリス(1837―1894)は、文久二(1862)年に英国領事館付医官として来日した。日本に滞在した期間は約15年、明治維新前後の激動の時代である。生麦事件や薩英戦争に直接遭遇した後、戊辰戦争に際しては双方の負傷兵の治療に当たる等活躍し、さらに明治政府が設立した東京医学校兼大病院の長に就任している。明治2(1869)年、鹿児島に招かれ、鹿児島医学校兼病院の開設に当り、西南戦争の勃発によって鹿児島を去るまで、鹿児島に近代医学を導入し、その発展に大きな足跡を残した人物である。
 本書は、歴史家・故萩原延寿氏(アーネスト・サトウを中心とした伝記『遠い崖』等の著者)から、鹿児島県歴史資料センター黎明館に寄贈され(1998年3月)たウィリスに係わる約700点もの貴重な資料を整理・翻訳したものである。
 寄贈された資料は、書簡類(主としてウィリスの長兄ジョージ夫妻に宛てた私信等)・医学関係書類(鹿児島での診断書・意見書・講義草稿等)・その他で、その内容は生麦事件・薩英戦争・戊辰戦争に参加したときの記録、東京医学校兼大病院のこと、鹿児島での勤務や生活のこと、県庁への建言、当時の鹿児島の風土や生活状況についての感想等多岐にわたり、何れも歴史を物語る証言としてまことに貴重なものである。  ウィリスに関しての研究は、内外の碩学によりなされ、著書も発刊されているが、何よりも原文の内容そのものを明らかにすることが肝要であろう。

 ○解説=ウィリアム・ウィリス文書の里帰り/吉良芳恵(日本女子大学教授)


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